税理士・科目合格者が
未経験で
転職・入社するために
知っておくべき
5つのポイント
税理士の勤め先として大きなウェイトを占めている会計事務所や税理士法人。これらの企業では、8月初旬に行われる税理士試験の直後に積極的な採用活動が行われます。そのため、8月初旬には多くの求人が集まります。税理士業務への転職を検討している方にとっては、うってつけの時期と言えるでしょう。
しかしながら、未経験者だけでなく経験者もその時期に転職活動を行うため、未経験者が転職を成功させるためには万全の準備が必要となります。
そこで本稿では、税理士、そして税理士試験の科目合格者を対象に、実務未経験で転職を成功させるノウハウをまとめてご紹介していきます。採用のポイントだけでなく、年齢別の転職可能性、企業の選び方、また平均年収などについてもご紹介しているので、ぜひご覧ください。
なお、既に転職の意志が固まっている方は、転職のプロであるキャリアアドバイザーに相談してしまう方が簡単です。無理にご転職をすすめることはございませんので、ぜひ無料のご相談をご活用ください。
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目次
税理士の求人情報
税理士のキャリアパス
未経験者が採用されるために覚えておくべき5つのポイント
まずはじめに、実務経験のない方が採用されるために絶対に覚えておきたいポイントをご紹介します。
ポイントは以下の5つとなります。
1.税理士試験には1~2科目は合格しておく
2.転職理由は明確にする
3.税務に関する実務を経験しておく
4.社会人経験がある方が優遇される場合も
5.年齢は若いほうが望ましい
年齢的な問題ですでに対策ができない項目があるかもしれませんが、可能な限り多くの項目に向けて準備をしておきましょう。
1.税理士試験には1~2科目は合格しておく
1科目でも科目合格していれば、これまでの職歴にかかわらず、転職時に有利に働く可能性が高いでしょう。科目合格をしているということは、「それだけ税理士資格取得の意欲が強い」と捉えてもらえるからです。
これまでの職歴を問わずに、未経験でもそうした意欲的な人材を求める事務所は数多くあります。特に首都圏では、科目合格者の求人を出す事務所は多く見られます。
加えて、税理士試験の受験生がはじめに取得するとされるであろう「簿記論」と「財務諸表論」の2科目を持っていると、未経験者の中では大きくアドバンテージを得ることができるでしょう。
2.転職理由は明確にする
未経験の業務に挑戦する場合、経験者以上に意欲が重視されます。面接の日までに、自分の職歴や転職までの経緯を整理し、論理的に説明できるように考えをまとめておきましょう。
また、現時点でできることとできないことを分類し、今、自分が持っている使えるスキルを具体的にアピールすることもまた、面接で好印象を持たれるために重要なポイントとなります。
ただし、自身で思うアピールポイントと、企業側に刺さるポイントは往々にして違うものです。
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3.税務に関するアルバイトを経験しておく
前項で解説した「今自分が持っているスキルを具体的にアピールする」という点では、少しでも実務経験があればアドバンテージとなり得ることをご紹介しました。
具体的には、アルバイト採用でもよいので、経験を積んでおくことが大切です。
「未経験の転職希望者」というくくりの中には、本当に全くの未経験者もいれば、アルバイト程度の実務経験はあるが資格を持っていなかったため未経験としている、という方もいるでしょう。
事務所の教育コストを考えると、同じ未経験者のなかでもより経験者に近い方を採用するのはうなずけます。特に税理士試験受験生の方は、受験期間中に少しでもアルバイトをしておくと、科目合格者となった際に大きなアドバンテージを感じられるかもしれません。
4.社会人経験がある方が優遇される場合も
会計事務所や税理士法人では、いわゆる新人研修を行わないケースもあります。そのため、ビジネスマンとしての基礎知識を持っていることは、それだけで有利に働くのです。
会計事務所も税理士法人もクライアントとコミュニケーションを取るタイミングが多いため、社会人としてのマナーや礼節は少なからず重要視されるのです。
5.年齢は若いほうが望ましい
「1-4.社会人経験がある方が優遇される場合も」は、一度社会人を経験した方にとって有益なポイントとなります。他方で、学生から直接税理士を目指すような20代前半の方はどうでしょうか。
20代前半の方はそれだけで大きなアドバンテージです。未経験者採用では育成することが前提となっているので、できる限り若い人材のほうが望まれるのです。
また、採用するメンバーは育成する担当者よりも年下であることが望まれます。例えば30代の方が育成担当者となった場合、20代の新人と40代の新人ではどちらが指導しやすいでしょうか?
もちろん、20代の方のほうが指導しやすいと言えるでしょう。
これらの理由もあって、たとえ社会人経験がなくとも若いことは武器となりえるのです。
税理士への転職は何歳までが目安?
では、20代を超えてしまった方には未経験の分野への転職ができるチャンスが無くなってしまったと言えるでしょうか。もちろん、一概にそうであるとはいえません。
ここでは、税理士業務への転職を行う際の年齢について解説します。
税理士の早期キャリアで多いパターン
まずは一般的な税理士のキャリアを見ていきましょう。特に異業種の社会人経験なく税理士を目指される方の多くは、以下のようなキャリアをたどるのではないでしょうか。
・20代前半~20代中盤:税理士試験合格に向けて学習
・20代中盤~20代後半:1~3科目の科目合格。また、働きはじめる
・20代後半~30代中盤:残りの科目に合格し、税理士資格取得
とはいえ、あくまでもこれは20代前半のうちに税理士を目指された方のキャリアの一例となります。未経験からの転職であれば、20代前半のうちに転職をされない方も多くいるでしょう。
そこで、次の項目では未経験での税理士の転職について、実現可能かどうかについて考えていきたいと思います。
【年齢別】未経験から税理士への転職可能性
▼20~25歳
最も採用されやすい年代と言っても過言ではありません。実務経験がなくとも、ポテンシャルで採用されることもあります。加えて、税理士試験科目に1科目でも合格していれば、より採用の確度は高くなるでしょう。
▼26~30歳
未経験でも十分に採用の可能性がある年代です。ただし、異業種からの転職も多く、優良な求人には応募者が集中してしまうことも考えられます。未経験とはいっても税理士試験科目で2,3科目は合格しておきたい年代です。
▼31~35歳
未経験では採用が難しくなり始める年代です。20代で働き始めた社員と比べるとスキル面でも差がついてしまっているため、未経験での採用がどうしても難しくなってしまうのです。税理士試験科目で5科目まで合格している状態がマストであると考えましょう。
▼36~40歳
未経験での採用は困難を極める年代です。一般的には実務だけでなくマネジメント面も期待される年代であり、転職を希望するのであれば相応のキャリアが求められます。
一般的な求人募集よりも、知り合いのツテなど、縁故採用も視野に入れて転職活動を行う必要があるでしょう。
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失敗しない転職のための、4つのチェックポイント
税理士事務所や会計事務所には大手も存在しますが、全体的な数でいうと圧倒的に中小規模の法人が多いのが現状です。そのため、転職先選びは細心の注意を払って行わなければなりません。
ここでは、企業選びの際に覚えておくべきチェックポイントをご紹介します。チェックポイントは以下の4点になります。
1.就業規則がきちんと機能しているかどうか
2.社風が自分にあっているかどうか
3.特定の業界に特化していないか
4.メインの業務はなにか
それぞれ詳細を見ていきましょう。
1.就業規則がきちんと機能しているかどうか
中小規模の事務所の場合、大手と比較すると就業規則がうまく機能していない場合があります。すると、繁忙期などに残業が多くなり、試験に向けて勉強をする時間がなくなってしまうこともあるのです。
科目合格者の方は、業務と学習が両立できる環境を選定するようにしましょう。
2.社風が自分にあっているかどうか
中小規模の事務所では、経営者である所長のパーソナリティが、ダイレクトに事務所のカラーに影響していることが多くあります。
それぞれの事務所でカラーはかなり異なりますので、その事務所のカラーが自分に合うかどうかは、長く仕事を続けていく上でとても大切です。
3.特定の業界に特化していないか
事務所のカラーとも関係しますが、その事務所の仕事が特定の業界に特化している場合もあります。
例えば、医療機関や教育機関などの業界に特化している場合などがそうで、そうした「業界風土」に染まった社内環境や就業制度が、自分の将来の志望と合っているかを見極める必要があります。
4.メインの業務・サービスはなにか
同じような規模の事務所であっても、業務内容がまったく違うというケースもあります。
例えば、町の会計事務所のような位置付けで、業務内容として記帳代行をメインにしているところもあれば、コンサルティングに注力していて多様なクライアントのさまざまな業務を扱える事務所もあります。
このように、事務所ごとの業務は大きく異なります。自分の将来に役立つような経験を積める事務所を選べるようにしましょう。
マイナビ税理士のキャリアアドバイザーは、求人情報サイトには掲載されていないような人事担当者や現場責任者の本音を熟知しています。入社後のミスマッチや後悔しない転職をするためにも、業界選び・企業選びで役立つ有益な情報をお伝えします。
未経験でも採用されやすい事務所の規模とは?
企業の規模によっては、未経験の人材を採用しやすいかどうかが大きく異なります。ここでは、企業規模別に未経験の人材が採用されやすい事務所の規模を確認していきましょう。
小・中規模事務所
人数規模が5名以下の零細事務所や、15名未満の小規模な事務所では、未経験の採用に消極的な傾向にあります。新人教育にまわすコストが潤沢にないため、仮にこの規模の事務所に採用されたとしても、雑務に追われてしまう可能性が高いと言えるでしょう。
15名から50名弱の中堅事務所では、上述の小規模企業よりは積極的に未経験の採用を行っています。しかし、創業時からいたメンバーの力が強い、トップダウン経営の事務所も少なからずあります。この点、転職の際には警戒が必要でしょう。
大規模事務所
社員数が50人を超える大規模な事務所では未経験人材の採用を積極的に行っています。教育体制も整っていることが多く、未経験の人材にとってもメリットの大きい転職先でしょう。
社歴の長いメンバーも多く在籍している事務所では、より積極的に未経験の採用を行っています。知識やスキルだけでなく、事務所の方針や意向なども教育し、長く働いてもらえることが期待されるのです。
安定というメリットがある反面で、年功序列的な組織が多いことも否定できません。その点は必ず留意するようにしましょう。
急成長事務所
急激に規模が拡大している急成長事務所は、最も積極的に未経験採用を行っている事務所といっても過言ではないでしょう。クライアントも増え続けているため、活躍のチャンスも広がります。
また、採用についてもキャリアよりもポテンシャルを重視する方針をとっている企業が少なからずあります。企業ごとに状況は異なるとは思いますが、未経験の人材が挑戦するにあたり、大きなチャンスを内包している事務所の一つであることは間違いないでしょう。
未経験で転職した場合の年収相場
未経験で転職した税理士の年収は、どれくらいの金額になるのでしょうか。結論から言えば、企業の規模や雇用形態によって大きく異なります。
アルバイトから経験を積んで時給1000円ということもあれば、大手企業に入社できたことで初年度から500万円以上支払われることもあるでしょう。
こればかりはケースバイケースですが、参考としてマイナビ税理士で取り扱っている求人一覧をご紹介します。年収のレンジも記載されているので、一つの参考にして頂ければと思います。
まとめ
税理士の転職市場は、2020年の新型コロナウイルスの影響で一時落ち込んだものの、現在、概ね好調といえます。
また、税理士法人だけでなくそもそもの法人企業数も拡大しています。そのため、AI化による単純作業の効率化が進みつつも、節税対策やコンサルティング業務など、業務量はますます増加の一途をたどるでしょう。
本稿でもご紹介した通り、年齢によっては未経験でのチャレンジがなかなか難しい職種です。しかしながら、20代の方にとっては魅力的な職業の選択肢であることは間違いありません。
科目合格していながらまだ事務所や企業に勤めていない方へは、働きながらの学習を強く推奨しています。
その際は企業選びが重要になってきます。転職エージェントを利用して、失敗のない転職活動を行っていただければ幸いです。
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